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気になる子どもの言葉遣い

心の声に耳を澄まして

園や家庭などで、たくさんの言葉を吸収する子どもたち。でも、時には親から見て「よくない言葉」を繰り返すことも…。頭を悩ませているママも多い子どもの言葉遣いについて、親業訓練シニアインストラクターの大下幸恵さんに聞きました。

●お話を聞いたのは
大下幸恵さん
親業訓練シニアインストラクター。ますだ小児科(広島市東区)の子育て相談員。親子のコミュニケーションや対人関係について講師を務める。大学生3人の母。http://oyaraku.com

 

成長過程の一つと理解 TPOを少しずつ教える
子どもは日々、新しい言葉を覚えています。幼稚園ではやっている「ウンチ」も、テレビのヒーローが言った「ぶっ殺す」も、幼児には物珍しい言葉。「悪気はなく、面白がって口にする子が大多数です。成長過程の一つなので、怒り過ぎず、見守ることも対処法。そのうち自然と言わなくなります」と大下さん。
「おっぱい」「チンチン」といった言葉を繰り返すときも、「自宅で兄弟とふざけている場合など、誰にも迷惑が掛かっていない状況ならあまり気にしないで」とアドバイス。親が「やめなさい」と必死になると、親の反応でテンションが上がり、さらにエスカレートすることも。 とはいえ、公共の場や食事時などでは放置できません。「『恥ずかしいと思う人がいるから、公共の場ではチンチンって言わずにいられるかな』などと、理由を伝えた上で約束してみましょう」と提案します。頑張りが見られたら「さっき、チンチンって言うのをがまんできたね。ママ、ちゃんと見ていたよ」といった声掛けを。少しずつTPOに合わせた発言ができるようになります。

Pattern1:ふざけて使う“お下品”な言葉

■よくあるケース
上の子 ウンチ、ウンチ~
下の子 チンチン、オシッコ!
ママ やめなさい! 二人とも! !
パパ まあ、いいじゃないか。(子どもと一緒になって) おシリ、ウンチ!

■こうやってみよう
【時間をおいてから】
ママ 二人にお願いをしてもいいかな。ご飯を食べるときに、ウンチとかチンチンって聞くと、料理がおいしくなくなるの。ご飯のときだけ、言うのをやめるって約束できる?
上の子 できないかもしれないけど、やってみる。
下の子 僕も!
ママ 聞いてくれてありがとう。

【考え方】
ウンチもオシッコも、体から老廃物を出す大切な生理現象。時と場合を選べば、口にして問題ない言葉だと認識しましょう。


乱暴な言葉の背景にある気持ちに焦点を当てて
「死ね」「バカ」「うざい」など、相手を傷つける言葉には注意が必要です。頭ごなしに言葉遣いを叱る前に、寂しさやストレスなど、乱暴な言葉の背景にある気持ちを見極め、話を聞いてみましょう。
「例えば子どもが友達におもちゃを取られて感情が高ぶっているとき、言いたいことが上手に伝えられず、『うざい』と言うこともあります。そんなとき親は『おもちゃを取られて悔しかったんだね』と子どもの気持ちを表す言葉に言い換えを。子どもは気持ちを分かってもらえた、と心が落ち着いていきます。
言葉遣いを先に注意すると、親の思いは届かず、子どもの心の重荷も解決されません。まずは子どもの心の声に耳を澄まして、気持ちのケアをしていきましょう。「親が子どもの気持ちを言葉にすることは、子どもが表現法を学ぶ機会にも。子どもの心も言葉も、安定していきますよ」
Pattern2:ストレスのサインかも? 乱暴な言葉

■よくあるケース
ママ 手を洗ってからおやつを食べてね。
子ども いやだ、ママのバカ!
ママ なんてこと言うの! バカなんて言っちゃダメ! !

■こうやってみよう
【子どもにバカと言われたら】
ママ (怒るような場面ではないのに、どうしてバカと言ったのか考えて)何かあったの? ママに話してみる?
子ども いつも赤ちゃんばっかり抱っこして。私も抱っこしてほしい。
ママ そうだったのね。あなたも抱っこしてほしかったんだね。

【次の日】
ママ 昨日「バカ」って言われて、ママ、悲しかったよ。あなたは、抱っこしてほしいのにママが抱っこしなかったから、「バカ」って言ったんだよね。
子ども うん。抱っこしてほしかったんだもん。
ママ そんなときは「バカ」ではなくて「抱っこして」ってそのまま言ったらいいんだよ。
子ども 分かった。

【考え方】
いきなり言葉遣いを叱ると、子どもの寂しさは解消されず、言葉遣いも直りません。まずは親が話を聞き、「バカ」に代わる言葉を教えてあげて。


◆ママの心を楽にする、心のあり方◆
●広い目で見る
ピンポイントで言葉遣いだけを見ず、わが子のよい面にも目を向けて。親が子どものよさを感じることで、子どもを信じ、見守るゆとりもできてきます。
●伝えたいことは事前に整理
大切なことを伝える前に、まず内容を整理して、落ち着いているときを選んで話しましょう。すぐに子どもの言動が変わらなくても、親は「自分の思いが伝えられた」という達成感に元気付けられます。
●心の休憩時間を持つ
子どもの気になる行動について考えることを、ときには休憩してみて。ママの心が休まると、子どもにも余裕を持って接することができますよ。


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